2011-01-01から1年間の記事一覧

直積空間の開被覆に矩形細分を作る

を位相空間として、を直積空間の開被覆とした時、の開被覆があって、がの細分被覆になっているようにできるか?という問題。 がコンパクトだったらできると Steenrod*1 に書いてあって、わからなくて慌てたのでメモ。 すっかり忘れてたけど、これってTychono…

Hausdorff空間で点と閉集合を分離する話

Hausdorffって割と気軽に仮定されるけれども、一点と一点が分離できるというだけでは、もの足りない。 どうもの足りないかというと、例えば、一点と閉集合が分離できない。 つまり、がの閉集合で、だった時に、の近傍でとかいうものを取れないことがある(必…

代数的数についてメモ

体論って、線形代数の知識をとても良く使うんだなぁ、と思いました. 以下、自明な命題を復習する意味を込めて. 命題 を体の拡大とする時、について、次は同値. は上代数的 は有限次拡大 は-線形独立でない (証明 1→2) はの根であると仮定する. として、で…

Euclid空間上の同相な2開集合の閉包も同相か?

特に何の制限もなくこれを示せと言われたら、次の例などは簡単に思いつく。 を極座標写像とする。 これは被覆写像で、のへの制限は同相写像である。 ところがこれらの閉包を考えると、は単連結で、一方[tex:\bar{p\left よって、これらは同相でない。他に、…

未だに曖昧な閉集合

連続写像は開集合の逆像が開集合っていうのが、一番良く知られた定義なんだけれど、次のことが知られている 命題 が連続であるための必要十分条件は、任意のの閉集合の逆像がの閉集合であること.(証明:必要性) は連続と仮定し、任意に閉集合を取る. で、…

集合からの距離の連続性

昨日証明しなかった部分を証明しようと思います。 実は昨日の時点では、完全には自信が無かったり...(汗 命題1 を距離空間とする時、任意のに対し、写像 は連続写像。(証明) ε-δ論法で示す。 任意にとを取る。 任意のでだから、右辺のでの下限を取ると 同…

Lebesgueの被覆補題

21日の記事、最大値の原理の応用。 友人に、Lebesgueの被覆補題ってどうやって証明するか尋ねたら、背理法って言ってたので、実際にLebesgue数を構成する証明をやってみようと思った。 Lemma (Lebesgueの被覆補題) をコンパクト距離空間Xの開被覆とすると、…

最大値の原理

位相の問題で、多分実用的に最も使われているであろう、次の命題: :コンパクトで、が連続な時、は最大値を取る。これって、どうやって証明しますか? 僕が最初に見た証明は以下の通り証明1 仮定からはコンパクト、従って、有界であり、が存在する。 ここで…

剰余環に2変数加法的関手を適用する

今日演習の時間に話題になったものを一般化したのが、次の問題:ring, ,:idealの時、次の同型が成立するか? でなくて、だったら、上の同様の事実が成立することはわかってるのだが、しかし...

Reactive+Gtkでライフゲーム

GUIとFRPの練習に作ってみた。 ↓参考 http://d.hatena.ne.jp/maoe/20100109/1263059731 ただし、Gtk+との連携は試行錯誤の末なので、もしかしたら正統のやりかたでないかもしれない。ソースコード module Main where import FRP.Reactive import FRP.Reactiv…

gtk2hsのインストール

Cabalの入れ方によっては、インストールにつまずくので、メモ。 まず最初に(僕の環境では)、alex, happy なるパッケージが必要だった。 $ sudo apt-get install alex $ cabal install alex happy (もちろん、aptでlibgtk*とかは入ってる必要があるけど、…

不動点コンビネータについてメモ

不動点コンビネータとは、domainとtargetが一致している写像を取り、その不動点すなわちであるような点の一つを返す写像のこと。 すなわち、関数を不動点コンビネータとすると、任意のに対して、 を満たす。上の定義では、数学的に不動点コンビネータが必ず…

スタック構造でStateモナド

Haskellでは、変数に再代入ができないので、例えばスタックに対する処理として、 typedef struct _IStack{ int val; struct _IStack *next; } IStack; int popIStack (IStack **stack) { int ret = (*stack)->val; IStack *tmp = (*stack)->next; /*こんな破…

並べかえ

をしてみようと思って、書いてみた。 module Main where import Debug.Trace import Random permutation [] = [[]] permutation s = concatMap (makeTail) [0..length s-1] where makeTail n = uncurry (\x xs->map (x:) $ permutation xs) $ pullElem n s p…

モナドの勉強を始めようと思ったが

その前に、リストがモナドのインスタンスだという事を実感しようと思う。 昔作ったエラトステネスの篩関数のリスト内包表記部分をモナドの演算子で書いてみるみる。 -- sieve.hs sieve [] = [] sieve (x:xs) = x:sieve[y|y<-xs,y`mod`x/=0] sieveM [] = [] s…

k乗の級数

とある必要があって をNの式として求めないといけないことがあった。 k=1,2,3の場合については、高校の授業でやるよね。 それ以上の場合についても、次の方法を使えば良いということもその時わかった。 つまり、 なのだから、これを整理して、次の漸化式にな…

(Integer,Integer)へのリニアアクセス

方程式の整数解を力技で見つけよう思った時に、から、への全単射があると便利、というより、それが無いと解けないとすら言える。数学的にこれらの濃度が等しい事を証明するためには、が、有限集合の可算個の和集合に書ける事を言えば良かったから、あらわに…

美しいバラには棘がある

「美しいバラには棘がある」 っていう主張は、数学的にはどう解釈できる? 「バラは美しく、かつ棘がある」っていう主張になるか、それとも、「Aが美しく、かつバラであるならば、Aには棘がある」っていう主張になるのだろうか?数学的命題での類似品 「有界…

多様体の試験が終わってみると

一般相対性理論で言わんとしていたことが、なんとなくわかった気がする。 過去に自分が何とはなしに考えていたモデルが、さほど間違っていなかったらしい、とわかり、とりあえず安心。ただ、計量の勉強をしていないので、距離とか測地線とか、よくわからない…

代数構造と一様位相

位相アーベル群の位相は必ず一様構造になるのだけれど、その逆は真だろうか? つまり、一様空間に対して、その位相で位相群になるような、群演算が考えられるだろうか? グーグル先生に尋ねてみた結果、距離付け可能性は色々なところで論じられていたけど、…

多様体の試験がやっと終わった。

自分できちんと勉強しようと思っていたのだが、試験範囲を知らされて、自分がいかに置いていかれているかを知った。 それで、ここ二週間ほど修羅場ってたですよ。 一日一セクションとか、ホント無理です、勘弁してくださいという感じ。 反省して、これからは…

マルコフ過程論

我ながら節操がないのですが、マルコフ過程の本を読み始めました。 他にホモロジーの本とか一般相対論とか位相群とか色々やっているのに、これ以上大丈夫か? あと、今までのブログに好き勝手書いてきて、投げっぱなしになってる話題があるが、大丈夫か?い…

順序と位相と完備の話

引き続き順序による位相の話 - junologyの日記 の続き。一般には、順序で位相を定めたところで、自然に一様構造が定義できる訳ではないのかな? 順序のついた可換群にでもなってくれれば、当然の如くそこには一様構造が入る(-位相加群になる)ので、大変都…

haskellの数独求解プログラムが遅いという問題

ファイルサイズが巨大だという問題は今は置いておいて、実行速度について、調べてみた。 プロファイラで調べてみる(参考 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110308/358081/)と、実行速度について、以下のような結果に total time = 0.64COST C…

引き続き順序による位相の話

色々調べてみると、順序環の定義は、positive cone を定めることによるものが主流であることがわかった。 演算に対しての要請で、順序と演算を関連させるのは、邪道であったか。 ま、その辺りは、追い追いフォローすることにする。デデキントの「数について…

昨日の言い訳

どうして昨日のような話題が突然出てきたかと言えば、勿論昨日書いたように、友人の宿題を手伝っていたからなのだが、もっと一般に言えば、(全)順序環の間の準同形写像をちょっといじってみようと思い立ったから。ちょっと調べたところによると、順序環は…

続き

:continuousの仮定いれたらいけました。この時の証明のキモは、連続で順序を保つなら、開区間の逆像は開区間になるということだろうか。 具体的には、に対して、があって、 [tex:f^{-1}(Y [tex:f^{-1}(Y>\beta)=(X>b)] と書けることかな。 順序を保つという…

ダメだった。

反例を見つけてしまった。 とおいて、 とすると、これらはの稠密集合上で一致するけれど、。結局、のどちらか一方を連続と仮定しないとダメっぽい。 意味ないなぁ、と。

順序を保つ写像の話

友人(非数学科)のレポートを手伝っていて、ちょっと面白い事実に気付いたからメモ。一般に:topological space、:Hausdorff space について、が稠密である時、二つの連続写像が、上で一致するなら、である、という事実は、簡単に証明できる(が開集合である…

衝動買いの話

一人暮らしを始めても、未だに親からの仕送りで生き長らえている身ではあるのですが、できるだけ自炊するなり、余計な出費を抑えるなりして、チマチマと貯金を増大させていたのですよ。 さらに、先月の頭にパソコン(の中身)を新調したので、先月と今月は我…